今日は「新選組の日」だそうですが
先日、左サイドバーのブログパーツを「今日は何の日」に更新しました。前のプロ野球速報のサービスが終了したため差し替えたのですが、まあ毎日色々な日があるものですね。たとえば今日は絆の日とあります。何でも、バレンタインデーとホワイトデーの中間にあたるこの日を、恋人同士の絆を深めて貰う日にしたいという事で結婚プランナー達が決めたのだとか。私はまた震災絡みかと思ったのですが、全然違いましたね。
で、他にもあるだろうかと調べてみたら、「新選組の日」とありました。ん、何だそれはと思ったのですが、更に調べてみると由来は二通りある様ですね。
一つは、新選組の前身である浪士組が結成された日であるとする説。
もう一つは、浪士組を会津藩お預かりにするよう建白書が提出された日であるとする説。
これなんですが、二つともおかしいのですよ。
まず、浪士組が結成された日をいつにするかは微妙なのですが、小石川伝通院に集合が掛けられたのが文久3年2月4日、編成が発表されたのが翌5日、江戸を発ったのが8日の事です。27日は既に京都に着いた後でした。
次いで、会津藩お預かりの建白書の件ですが、芹沢、近藤を初めとする京都残留者17名は、確かに会津藩に対して嘆願書を出しているのですが、それは3月10日の事です。それも会津藩に預かって欲しいとは一言も書かれて居らず、単に京都に残って将軍警護の任に当たりたいので、市中警護を命じて貰えば有り難いという内容でした。これが認められたのは3月12日の事ですね。また、壬生浪士組に新選組の名が与えられるのは、8月18日の事です。
手持ちの資料で調べた限りでは2月27日には特記すべき事件は何も起こっていないのですが、どこか私の知らない資料に何か書いてあるのかな。ちなみに、ウィキペディアの新選組の項には、浪士組が江戸を出立した日が2月27日となっていますね。これもどこから来た記述なんだろう。
「新選組の日」と言っても、良く判らない日が一人歩きをしているというのが今のところの感想です。
参考文献:「新選組始末記」 子母澤寛 「新選組2245日」 伊藤成郎 「新選組」 松浦玲 「新選組を歩く」 別冊歴史読本 「新選組全史」 木村幸比古
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