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2006年11月

2006年11月30日 (木)

京都・洛北 紅葉事情 ~招善寺~

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レンタサイクルに乗って大徳寺から西加茂に向けて走っている時、玄琢下の手前で偶然綺麗な紅葉を見つけました。どんなところかと立ち寄ってみたのですが、招善寺という小さいながらも、なかなか素敵なお寺でした。

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後からネットで調べて判ったのですが、ここは春に白木蓮が咲く名所として知られたお寺だったのですね。上の写真の左にある黄葉した大きな木が木蓮です。ここに一面に花が咲いたら、さぞかし綺麗な事でしょうね。

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招善寺は浄土宗の寺なのですが、あたかも禅寺の様な枯山水の庭を持っています。背景の紅葉ともあいまって、なかなか素敵なお庭でしたよ。

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本堂の方にも庭がある様で、そこの黄葉が綺麗でした。この中に入れるかどうかは判らないのですが、出来るものなら縁側に座って眺めてみたいものですね。

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招善寺では、一般人でも除夜の鐘を撞くことが出来る様です。大晦日には大勢の人で賑わう事でしょうね。


招善寺の紅葉は、平成18年11月25日現在では本堂の方は見頃でしたが、門前のもみじはまだ色付き始めたばかりでした。銀杏も半ば緑のままでしたので、今週末あたりはかなり見頃になっているかも知れません。

2006年11月29日 (水)

京都・洛北 紅葉事情 ~大徳寺塔頭龍翔寺から孤蓬庵まで~

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大徳寺の境内の散歩は続きます。芳春院を出て右に曲がり、総見院の前を過ぎてさらに西に向かうと、常緑樹の深い緑の中に一際鮮やかな紅葉が見えてきます。

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そのもみじを目当てに歩いていくと、龍翔寺という塔頭にたどり着きした。そして、低い石段を上がって門内を覗くと、まるで額縁付きの絵を見る様な見事な景色が眼前に広がります。

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龍翔寺は拝観拒絶の塔頭です。そして、一般に公開されることは絶対に無いと聞きます。ここは、純粋に修行に励むための場なのですね。総見院を拝観した時に聞いた話では、修行僧は起きている間は座禅と読経に励みつつ寺の雑用をこなし、個人に与えられる場所は起きて半畳寝て一畳という狭い空間で、夜はかしわ布団にくるまって板を枕に寝るという様な、今の世の中では考えられない様な厳しい生活を送っているのだそうです。この鮮やかなもみじの向こう側に、そんな世界が広がっているとは想像もつかないですよね。

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鬱蒼として昼なお暗い龍翔寺の前を通り過ぎると、一転して明るい今宮神社の参道に出ます。ここは銀杏の黄葉が見事なのですが、平成18年11月25日現在では、落葉が盛んで歩道一面を黄色に染めていました。

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その銀杏の下に佇む常夜灯には、安永3年(1774年)と刻まれていました。江戸時代中期と言ってもピンと来ないでしょうけど、杉田玄白らが解体新書を著した年と言えば感じが掴めるでしょうか。そんな歴史を持った常夜灯が、さりげなく道端にあったりするのが京都の凄いところなのですね。

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大徳寺の塔頭群の中で、一番西に位置するのが孤蓬庵です。数多くの名園を作庭した小堀遠州が建てた寺で、茶室「忘筌」がある事で世に知られています。ここも普段は拝観拒絶の寺なのですが、年によっては秋に特別拝観が行われる事があります。実は今年も10月に公開されていたのですが、残念なことに見逃してしまいました。ここは是非一度は見ておきたい寺で、今年はこの紅葉を見ることが出来た事で満足とし、来年も公開されるかどうかは判りませんが、次こそチャンスをものにしたいと思っているところです。

2006年11月28日 (火)

京都・洛北 紅葉事情 ~大徳寺正受院から芳春院まで~

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前週(11月18日)にも訪れた大徳寺ですが、紅葉を求めて再び訪れてきました。一週間の間に紅葉は進み、11月25日現在ではかなり見頃になっていました。

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前週紹介した正受院前のドウダンツツジは盛りを過ぎていましたが、代わってもみじが綺麗に色付いていました。正受院は通常非公開の寺ですが、門内を見渡す事は可能です。その門内のもみじはまだほとんど色付いておらず、今週末あたりに見頃になっているかも知れません。ちなみに、正受院には、本能寺の変の直前に明智光秀と連歌の会を催した事で知られる里村紹巴の墓があるようですね。いつか特別公開がある時にお参りしたいと考えています。

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聚光院は、11月19日まで特別公開が行われていた塔頭で、前回の18日に来た時に拝観する事が出来ました。残念なことに内部の写真撮影が禁止されていたため、お見せできるのは門前だけです。

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聚光院には、百石の庭、茶席「閑隠の席」など見所が多いのですが、中でも狩野松永・永徳親子が描いた障壁画は見逃せません。花鳥図、琴棋書画図、瀟湘八景図などどれも素晴らしいものばかりですが、話として面白いのは松永作の竹虎遊猿図です。この絵には虎と彪が描かれているのですが、この時代(戦国時代末期)には彪は虎の雌と思われており、松永はつがいの虎を描いたつもりだったのですね。また、その虎はどう見ても猫の様だと思っていたら、案の定猫をモデルにして描いた虎だったそうです。この虎猫の絵も、今後は本物は京都国立博物館に寄託されて、レプリカに入れ替わってしまうそうです。聚光院で見られる最後のチャンスをものにした訳で、結構ついていたと言えるのかも知れません。

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大仙院は、常時公開している塔頭の一つです。ここは今年の冬に訪れた事があるのですが、やはり撮影禁止のため紹介出来る画像はありません。これはその前庭に植わっていたもみじですが、小振りで控えめながら、洗練された姿に惹かれるものがありました。

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芳春院は、以前に紹介した事がある塔頭です。その参道では、見事な紅葉を見る事が出来ました。

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同じく芳春院の参道から見られる紅葉ですが、正確には土塀の向こう側の大仙院の庭の木ですね。この芳春院は11月30日まで特別公開が行われています。

この秋に行われた大徳寺の特別拝観では、聚光院の他に総見院と黄梅院を拝観して来ました。総見院はドウダンツヅシだけを紹介していますが、織田一族の墓などは後日改めてレポートします。

黄梅院は、ここもやはり撮影禁止であり、画像はありません。非常に手入れの行き届いた塔頭で、お寺と言うより高級料亭に入った様な錯覚を覚えます。大徳寺の塔頭としては珍しい存在で、不謹慎かもしれませんが、有力な檀家が支えているという事なのででしょうか。ここも見所が沢山あって、直中庭、破頭庭という二つの庭、雲谷等顔作の襖絵(ただし、レプリカです)、書院「自休軒」とその中にしつらえられた茶席「昨夢軒」など、どれも興味深いものばかりでした。中でも庫裏は禅宗寺院としては最古のものとされ、当番僧の部屋まであって、禅僧の生活の一端が窺える貴重な存在です。また、書院の床板は見事に磨き込まれており、「床もみじ」(とは言ってませんでしたが)が綺麗でしたよ。

この黄梅院の特別公開は、12月17日まで行われています。

大徳寺の紅葉レポートは、明日も続きます。

(写真は全て平成18年11月25日撮影)


2006年11月27日 (月)

京都・洛中 紅葉事情 ~廬山寺~

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京都御所の西に位置する廬山寺は、節分の「追難式鬼法楽」で知られる寺ですが、実は隠れた紅葉の名所でもありました。

廬山寺は紫式部の邸跡と重なると言われており、その庭園は紫式部にちなんで「源氏の庭」と呼ばれています。平成18年11月25日に訪れた「源氏の庭」は、丁度紅葉が真っ盛りでした。

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この秋の週末はすっきりしない天気が多いのですが、この日は珍しく青空が澄み切っていました。まあ、これも午前中早くだけの事で、すぐに曇ってしまったのですけどね。

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最高に紅葉したもみじに朝日が当たり、この上ないほどの色合いを見せてくれています。これぞ紅葉の醍醐味ですよね。

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同じもみじを庭側から見るとこうなります。白壁とあいまって一段と映えますね。

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庭園の南側の木は概ね黄色に染まっていました。この素晴らしい空間の中に居たのは、なんと私と息子の二人きりです。まだ朝早い時間だったとは言え、この時期の京都では考えられない事ですよね。

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廬山寺は庭園だけではなく、山門内から境内の裏手に至るまで紅葉で埋まっていました。どこをどう撮って良いものやら、素晴らしすぎて迷ってしまいます。

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誰も居ない境内で過ごした時間は、まさに至福の時でした。思わぬ所に、穴場中の穴場を見つけたという気分です。

廬山寺のホームページはこちら。紅葉情報も掲載されていますので、訪れる際の参考にして下さい。

2006年11月26日 (日)

京都・洛東 紅葉事情 ~養源院~

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以前に伏見城の遺構として紹介した養源院は、紅葉の名所として知られる寺でもあります。山門から本堂まで50m程度ある参道の両脇には沢山のもみじが植えられており、最盛期には素晴らしい景観を見せてくれます。

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平成18年11月23日現在の状況は、残念ながら紅葉はまだ半ばといったところでした。参道の南側の3分の2程度は写真の様に綺麗に色付いているのですが、あとはまだ緑のまま残っていました。

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向かいの三十三間堂が大賑わいを見せているのに対し、この養源院にはほとんど人が居ませんでした。まだ十分には色付いていないと情報が行き渡っているせいでしょうか。

盛りを迎えるのはもう少し先、今週末くらいになるのかな。これから明日に掛けて降る雨に打たれて、先に色付いている木が裸木になっていなければ良いのですけどね。

京都・洛東 紅葉事情 ~智積院~

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智積院にはこれまで桔梗や蓮の花を求めて初夏に訪れた事はありますが、秋に訪れるのは初めてです。参道にはもみじが多く植わっているのでどうかなと思っていたのですが、期待どおりに綺麗な紅葉と出会う事が出来ました。

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一番綺麗に紅葉していたのは、本堂の前のもみじでした。この木は確か今年植えられたものだと思うのですが、一年目にして見事な色を見せてくれています。

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綺麗な割に私の腕では絵にしにくかったのが智積院なのですが、その中で添乗員さんがお客さんに勧めていた絵柄がこれです。確かに記念写真を撮るには、丁度良い構図になってますね。

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私がもみじよりもむしろ気に入ったのはこの木の黄葉で、思わず落ち葉の舞う木下道を通ってみたくなりました。

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智積院は山裾にあるせいか、野鳥が多く集まる寺でもあります。この日もヒヨドリの鳴き声が煩いくらいに響いていました。そして、なぜかもみじの木に居たメジロです。盛んに葉を突いていたようですが、何をしていたのでしょうね。メイプルシロップというのがありますが、どこからか甘い蜜でも出ているのでしょうか。

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智積院では今年庭園の整備が行なわれ、新たにもみじが沢山植えられましたが、まだ紅葉の名所と呼ぶには早すぎる様です。でも、10年後、20年後には見事に育っているはずで、東山の新たな紅葉スポットとして知られる様になっているかも知れません。

(平成18年11月23日撮影)

2006年11月25日 (土)

京都・洛東 紅葉事情 ~泉涌寺塔頭善能寺・来迎院~

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泉涌寺の紅葉の見所は、むしろ塔頭寺院の方にあります。泉涌寺の境内から西へ少し下ったところにある善能寺は、広い境内の中に一宇の御堂と小さな稲荷社があるだけで、がらんとした印象を受ける寺です。その西南隅に重森三玲氏作という石庭があり、周囲のもみじが見事に紅葉していました。

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善能寺は、弘仁14年(823年)に弘法大師によって創建されたとされるそうですから、泉涌寺よりもさらに古い由緒を持っている事になります。元は八条油小路の地にあり、天文20年(1551年)に後奈良天皇の綸旨により泉涌寺山内に移されました。

現在ある御堂は、昭和46年に北海道横津岳で遭難した「ばんだい号」の遺族の方が、 すべての航空殉難者の慰霊と事故の絶無を祈願されて、建立寄進されたものだそうです。

御本尊は聖観音菩薩であり、洛陽三十三観音巡礼の第十八番札所とされています。この御本尊には、稲荷大神が翁の姿を借りて彫ったという伝承がある様ですね。境内の稲荷社は、その伝承に基づきここに祀られているということなのでしょうか。写真はその稲荷社の前の紅葉の様子。黄色い葉はカエデですね。こちらは見頃まであと少しといったところでした。

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来迎院は善能寺の北隣にある塔頭で、赤穂浪士縁の寺として知られます。この寺には、大石内蔵助が寄進したという含翠軒という茶室があるのですが、赤穂義士達はこの茶室に茶会と称して集まっては吉良邸討ち入りの打ち合わせをしていたとされています。残念ながら当時のものは既に失われており、現在建っているのは明治になって再建されたものだそうです。

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境内に入って真っ直ぐ行ったところに階段があり、その上にあるのが荒神堂です。この御堂の御本尊である荒神座像を弘法大師がお祀りしたのがこの寺の始まりとされているのですが、本堂はまた別にあるので何だかややこしいですね。

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境内には一面にもみじが植えられており、様々に色付いていました。三脚使用禁止と書かれていた事を見ると、紅葉の名所としてアマチュアカメラマンが数多く集まる場所の様ですね。

善能寺も来迎院も、泉涌寺とは全く違った山あいの寺という風情があります。この季節は紅葉に埋もれていると言っても過言ではなく、泉涌寺に行かれる事があれば、少し道を曲げて立ち寄ってみられる事をお勧めします。

(平成18年11月23日撮影)

2006年11月24日 (金)

京都・洛東 紅葉事情 ~泉涌寺~

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皇室の菩提所として知られる泉涌寺は、数ある京都の寺院の中でも、特に「御寺(みてら)」と呼ばれて尊崇されています。

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月輪山の懐に抱かれた境内には、静かな独特の雰囲気があります。紅葉に関して言えば、境内の木は常緑樹がほとんどであり、東福寺の様な華麗さはありません。しかし、だからこそ、一本のもみじが鮮やかに映えるとも言えるのです。

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泉涌寺へ行ったら是非とも押さえておきたいのが、楊貴妃観音です。唐の玄宗皇帝が亡き后を偲んで彫らせたという聖観音菩薩像は、生前の楊貴妃の面影を今に伝えると言います。確かにその面差しの美しさは、思わず息を飲むものがありますね。

その楊貴妃観音の御堂の隣には、枯山水の庭がしつらえられていました。その奥では、一本もみじが鮮やかに紅葉しています。まだ若木の様ですが、これから年を経るにつれて、さぞかし見事な木に育っていく事でしょうね。

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泉涌寺の紅葉で一番の見所は、実は庭園にあります。残念ながら今回は時間の関係で見ていないのですが、外からでもその片鱗は窺い知る事が出来ます。庭園の鮮やかな紅葉の写真は、「東山雑記」にてお楽しみ下さい。

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月輪陵は、歴代の天皇の御霊が眠る場所。その場所に境内でも特に鮮やかな紅葉があるのは、御霊を慰めるためにもみじを植えたものなのかも知れませんね。

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月輪山は常緑樹がほとんどを占める山。その山腹にあったこの黄葉はハゼの木でしょうか。周囲の深い緑と見事なコントラストを描いて、とても綺麗でしたよ。

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そして、頭上に見つけたツタの紅葉。もう少し経てば、もっと鮮やかになる事でしょうね。泉涌寺は、こうした山の風情も味わえる貴重な場所でもあるのです。

2006年11月23日 (木)

京都・洛東 紅葉事情 ~東福寺~

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(クリックすると大きくなります)

平成18年11月23日現在の東福寺の紅葉の様子です。ご覧のとおり、まさに今が見頃になっています。

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通天橋からの光景はこれぞ色彩の洪水。余計な説明は無用ですね。

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個々に見ていくと、既に盛りを過ぎた木や、まだ緑のままの木があったりします。東福寺ならではの三葉楓は少し盛りを過ぎたところで、盛んに落葉していました。

人出の方も最高で、混雑を避けるために朝9時に行ったのですが、既に人・人・人で溢れていました。まだ通天橋に入るのに並ばなかっただけましだっただろうと思います。午後からはどんな具合になっていただろう...。

これから出かける人は、人混みに揉まれる事は覚悟の上で行って下さい。特に通天橋の上は、後ろから突き落とされかねないと感じるほどに混み合います。でも、一旦広い境内に出てしまえばそれほどでもなく、素晴らしい紅葉を堪能出来ることは間違いありません。

2006年11月22日 (水)

京都・洛北 紅葉事情 ~ドウダンツツジ・大徳寺~

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高桐院などの塔頭はともかくとして、大徳寺の境内そのものは松などの常緑樹が多く、紅葉の名所という訳ではありません。その中で一際目を惹いていたのは、正受院門前にあるドウダンツツジの紅葉でした。

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現在特別公開中の総見院のドウダンツツジもまた見事で、境内のそこかしこで鮮やかな色彩を見せてくれています。

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茶席の渋い土壁にこの紅い色は、なかなか良く似合いますね。春の可愛い花も良いですけど、やはり秋の紅葉が見所になる木だと思います。

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11月18日現在ではこれでもまだ色合いが浅く、盛りまでにはあと一息というところでした。今頃はさらに深みのある色になっている頃でしょうか。

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同じく総見院の境内でみつけた紅葉なのですが、何という名の木なのでしょうね。ドウダンツツジに負けないくらい紅く染まっていました。

桜は禅の修行の妨げになると言いますが、紅葉はどうして良いのかなと勘ぐってしまうほど、なんとも鮮やかな色彩ですよね。

2006年11月21日 (火)

京都・洛北 紅葉事情 盛りの木々 ~京都府立植物園~

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京都府立植物園で、紅葉の盛りを迎えていたのがハウチワカエデです(平成18年11月18日現在)。その葉の形が天狗が使う団扇に似ているところから付いた名前ですが、確かに良く似ていますね。

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この木は日本固有種で、本州に分布しているそうなのですが、残念ながら山に生えているところを見たことはありません。山中でこんな鮮やかな紅葉を目にしたら、天狗ならずとも手にしたくなる事でしょうね。

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メタセコイアの並木もかなり色付いていました。ここは植物園の中でも北欧の雰囲気が漂う独特のゾーンで、今の季節の散歩道としては最適の道ですね。これから先、晩秋から初冬にかけて、最も季節感を味わえる場所の一つです。

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もみじはそこかしこにあり、様々に色付き始めています。これはフウの木の近くで黄葉していたもみじです。鮮やかさでは紅いもみじに譲りますが、これはこれで独特の美しさがありますね。

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こちらは中央休憩所近くのもみじです。たぶん、今日あたり盛りを迎えていたのではないでしょうか。

京都府立植物園の中のもみじの名所は、なからぎの森の池の周辺です。池の周囲に植えられた沢山のもみじの紅葉が水面に映えて、とても綺麗な光景ですよ。

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植物園は紅葉ばかりが見頃な訳ではありません。山茶花も綺麗な花を咲かせていました。この花は来年の春まで咲き続ける訳ですが、童謡のせいかやはり晩秋の花というイメージが強いですね。植物園のあちこちで咲いていますが、中でも山茶花の道がお勧めです。竹垣沿いに山茶花が植えられており、童謡の世界そのままの光景と出会う事が出来ますよ。

2006年11月20日 (月)

京都・洛北 紅葉事情 ~フウの木・京都府立植物園~

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京都府立植物園のかきつばた園の池の畔に、樹齢100年に達するかという巨木があります。一見してカエデの仲間の様に見えますが、実はマンサク科に属する台湾原産のフウという名の木です。数年前の秋に植物園を訪れた時、紅葉の盛りのこの木に出会いました。それは見事なもので、巨木が燃えるがごとき色に染まった姿は、一木でもって他を圧する程の美さを持っていました。以来、この木の虜になって、毎年の様に訪ねて行くのですが、残念なことに一度も紅葉の盛りに出会う事がありません。今年こそはと思って出かけたのですが、惜しいことにまだ早かった様ですね。

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紅葉の仕方は日の当たり方で違ってくる様で、部分的には色付き始めています。盛りの時には遠く及ばないものの、片鱗は窺うことが出来る色ですね。

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フウの木は中央休憩所の裏手にもあって、こちらの方は黄色く色付いていました。非常に淡々とした色付き方で、薄いクリームイエローといったところですね。無論、これはこれで美しいのですが、同じ木でも環境によって色が変わるというのも面白いものですよね。

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園内のもみじも染まり始めていました。今週末あたりには見頃を迎えるかも知れませんね。フウの方はどうなのだろう、もう少し先かな。出来るものなら、もう一度あの姿に出会ってみたいものだと思ってます。

平成18年11月18日撮影


2006年11月19日 (日)

京都・洛北 紅葉事情 ~大徳寺塔頭・高桐院~

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大徳寺塔頭のひとつ高桐院は、紅葉の名所として知られています。平成18年11月18日現在の状況は、参道のもみじは上部が色付き始めたところで、盛りを迎えるのはまだもう少し先といったところです。

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南側の庭園は、早くに色付いた木とまだ緑のままの木が混在している状態でした。最盛期とは言えないまでも、苔の緑と紅葉・黄葉があいまって、それなりに見応えがある様になっています。

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西側の庭園でも状況は似た様なものですが、見頃を迎えた木が何本かありました。角度に依ってはまるで盛りの様に見えるこんな絵も撮れますよ。

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大徳寺に限らない事ですが、今の季節の混雑は大変な事になっています。この日も、次々と観光バスがやってきては、団体客をはき出していました。高桐院の庭は散策が出来る様になっているのですが、道幅が狭く、ちょっと立ち止まって写真を撮っていると、すぐに後ろが詰まってしまうという状況でした。見頃を迎えると思われる来週の連休の時には、どうなってしまうのでしょうね。想像するだに、ちょっと恐ろしい気がしてしまいます。

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高桐院は細川忠興ゆかりの寺。忠興の墓石になっているのは、天下一と称された石灯籠です。ところが、今回は紅葉に気を取られていて、参拝してくるのを忘れてしまったのですよね。松向軒も見てないし、せっかく行ったのに何やってんだか。今度は人が少ない季節を選んで、じっくりと高桐院を見てこようと思ってます。

高桐院は、常時拝観可能の塔頭のひとつです。拝観料は400円とかなり良心的な部類ですよ。

2006年11月18日 (土)

京都・洛北 紅葉事情~ケヤキ並木・京都府立植物園~

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北大路通から京都府立植物園へ通じる道は、見事なケヤキ並木の道として知られています。そのケヤキの紅葉が丁度盛りを迎えていました。

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今年の紅葉は、一番綺麗な年に比べると枯れた様な葉が目立ち、少し落ちる様ですね。それでも、社寺のしっとりとしたもみじとはまた違った、都会の中の秋を感じさせてくれるという、京都にあっては貴重な光景の一つだと思います。


平成18年11月18日撮影

2006年11月17日 (金)

京都・洛東 紅葉事情 ~高台寺周辺~

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平成18年11月11日現在の高台寺周辺で紅葉の盛りを迎えていたのは、春光院のドウダンツツジでした。小振りの庭木ですが、その鮮やかな葉色は印象に残ります。でも、もうそろそろ散ってしまっているかな...。

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もみじはまだまだ緑のままでしたが、山門前にあるカエデが見事に色付いていました。寂れた児童公園の様な場所にあるので、注目する人はほとんど居なかったのですけどね。山門を額縁に見立てると、なかなか絵になります。

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街路樹の銀杏も染まり始めていました。この週末には、かなり色付いているのではないでしょうか。高台寺から二年坂に向かう時にちょっと右手を振り向くと、きっと綺麗な景色が見られると思いますよ。

2006年11月16日 (木)

京都・洛東 紅葉事情 ~長楽寺参道~

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長楽寺はもみじの名所の一つとして知られています。しかし、11月11日現在ではまだ紅葉は始まっておらず、境内は緑のままでした。かわりに色付き始めていたのが参道の脇のもみじです。

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正確には、長楽寺ではなく隣の大谷本廟のもみじと言うべきなのですけどね、長楽寺の参道側から見上げるもみじは緑と赤が混在していて、何とも言えない色合いを見せてくれていました。

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長楽寺の参道の西のはずれ、大谷本廟の北門にある銀杏です。たぶん、今頃は見頃になっている事でしょうね。この週末は、もみじはまだですが、木によっては銀杏の黄葉が盛りを迎えているかもしれません。あくまで、かも、なのですけどね...。

2006年11月15日 (水)

京都・洛東 龍馬忌 ~円山公園~

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今日11月15日は龍馬忌。1867年(慶応3年)のこの日、坂本龍馬と中岡慎太郎の両名が、京都四条河原町にあった醤油商近江屋の2階で刺客の襲撃に遭い、命を落としたのでした。京都や高知では、様々な行事が執り行われた事でしょうね。

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京都・円山公園にある二人の銅像の周辺にはもみじの木が植わっており、例年なら綺麗に色付いている頃です。しかし、今年の紅葉は遅く、11月11日にはまだほとんど緑のままでした。

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わずかに紅葉していたのは近くにあったこのカエデで、写真の中で二人の像を彩らせてもらいました。

龍馬が襲撃された日は、奇しくも龍馬の33歳の誕生日でもあります。板倉槐堂が龍馬の誕生日の祝いに贈ったという掛け軸が、血染めとなって今に伝わっているというのも皮肉な話ではありますね。良く言われる事ではありますが、龍馬が生きていればその後の日本がどうなったであろうと思わずには居られません。

2006年11月14日 (火)

京都・洛東 紅葉事情 ~円山公園~

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円山公園は桜の紅葉が真っ盛りでした。色付くとすぐに散ってしまうのが難点ですけど、もみじより一足先に秋の風情を演出してくれています。

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もみじはまだ緑が大半で、その合間から顔を出したているのはハゼでしょうか。緑の中に印象的な色ではありますね。

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そのもみじの中でも、一部では綺麗に色付いている木もあります。11月11日現在では池の傍の一本と、少し奥に入った滝の近くの木が見頃になっていました。

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池の畔で見頃だったのは、このツワブキです。この鮮やかな花色は存在感を主張する色ですね。

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円山公園も奥に行くと、山に近づくというか雰囲気が変わってきます。その安養寺の前の広場では、萩が見事に黄葉していました。この黄葉は近くで見るより少し離れて見た方が、より鮮やかに感じますね。

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ムササビが棲むという公園の一番の奥では、桂の黄葉が盛りを迎えていました。この木も散るのが早いので、次の週末には残っていないかも知れないですね。

円山公園の紅葉の盛りは、やはり月末頃になるのでしょうか。それまでに行ったとしても、秋の風情を楽しむことは十分可能ですよ。


2006年11月13日 (月)

京都・洛東 黄葉の始まり ~知恩院・参道~

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知恩院の参道では、落葉樹が黄色く染まり始めていました。どちらかというと、ここは常緑樹の方が多いのかな。でも、榎木や椋、欅といった木も多く、もみじより一足先に黄葉が始まっています。

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その知恩院では、三門が特別公開されていました。(11月12日で終了。)楼上からの眺めはもちろんの事、内部には外観からは想像も出来ない極彩色の極楽浄土の世界が広がっていますから、機会があれば見ておいて損は無いですよ。知恩院の七不思議の一つ白木の棺もここにあります。

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東山の色付き加減はこんな程度。早くに色付いた木は見頃を迎えているものの、全体としてはまだまだこれからといったところです。でも、このところの冷え込みで、一気に紅葉が進むかもしれないですね。

三門の特別公開は12日で終わってしまいましたが、12月2日までライトアップが実施されています。三門や御影堂が幻想的に照らし出されるほか、ジャズコンサートなどのイベントが開催されています。拝観時間は午後5時30分から9時まで、料金は大人800円、小人400円となっています。

(平成18年11月11日撮影)

2006年11月12日 (日)

京都・洛東 秋・祇園@秋味ぶろぐ

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京都・祇園で見つけた秋です。祇園・白川南通では桜が紅葉しています。もみじがまだ色付いておらず、全体の基調は緑でしたが、足下に目を向けると秋の散歩道になっていますね。

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かにかくにの碑の近くに植えられていたススキ。やはり秋の風情の演出には欠かせない存在ですね。

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辰己大明神の桜は一番色付いていましたが、落葉もさかんでした。ここだけを見ると、まるで晩秋の雰囲気ですね。

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白川が鴨川に合流する地点のすぐ近く、川端通に面したビルの壁で見つけたツタの紅葉です。とても鮮やかなのですが、目立たない場所にあるせいか、あまり人目を惹いてはいない様でした。でも、この葉が全て紅葉すると、この壁は素晴らしいキャンバスになる事でしょうね。

(平成18年11月11日撮影)

2006年11月11日 (土)

京都・洛東 深まる秋~石塀小路~

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11月2度目の週末はあいにくの雨。でも、この雨がまた秋を深めて呉れるのですよね。
その雨の散歩道で見つけた秋をお届けします。

まずは、石塀小路で咲いていた嫁菜。大豊神社でも咲いていましたが、この深い色合いには、何とも言えない秋の風情がありますね。

2006年11月10日 (金)

京都・洛中 左女牛井跡 ~六条堀川館~

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堀川通は京都屈指の大路。五条以南では中央分離帯が緑地になっており、紅葉の季節にはケヤキが見事に色付きます。

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その堀川五条を少し下がった西側に、左女牛井(さめがい)跡があります。左女牛井は平安時代から名水とされていた水源で、その水は源氏歴代の館とされる六条堀川館に引き入れられていました。 つまり、このあたりは義経が静と暮らした館跡であり、土佐坊昌俊が夜討ちした場所でもあるわけですね。

左女牛井はその後も名水として大切にされ、室町期には村田珠光がこの地で茶道を起こし、江戸時代初期には織田有楽斎が井戸を改修しています。その井戸は改修を重ねながら昭和の時代まで残っていたのですが、残念ながら戦時中の民家の強制疎開と共に撤去され、今はこの石碑だけになっています。

石碑の周辺は雑然としており、義経と静の在りし日を偲ぶにはあまりふさわしいとは言えません。しかし、義経記に名高い堀川夜討ちの舞台として、喜三太の活躍に思いを馳せてみるのも一興だと思いますよ。

2006年11月 9日 (木)

京都・洛中 人形の寺 ~宝鏡寺~

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堀川寺之内にある宝鏡寺は、「百々御所」という御所号を保つ尼門跡寺院。代々皇女が門主を務めてきた由緒ある寺です。普段は非公開なのですが、毎年春と秋に特別公開が行われています。現在はその秋の特別公開中で、「王朝の遊び」というテーマで人形展が開催されています。

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宝鏡寺は、光厳天皇の皇女である華林宮惠厳(かりんのみやえごん)禅尼が、応安年間(1368年~75年)に開山したのが始まりです。歴代の門主の下に送られて来た人形が膨大な数に上り、それを一般に公開する様になった事から、人形の寺として知られる様になりました。また、毎年10月14日には、この人形塚の前で日本全国から集まった人形を弔らう人形供養が行われています。

「人形よ誰がつくりしか 誰に愛されしか知らねども 愛された事実こそ汝の成仏の誠なれ」

人形塚は昭和34年に京人形商工業協同組合によって建立されたものですが、台座に刻まれた武者小路実篤作の詩が、人形供養の意義を端的に語っていますね。

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宝鏡寺の内部はこのコーナー以外は撮影禁止であり、人形展の様子や庭園の景色などはお伝えする事は出来ません。人形展は概ねこの写真の様に、歴代皇女が嗜んだ遊びを紹介したもので、貝合わせや双六に興じる姿が実物大の人形を使って再現されています。

宝鏡寺の見所の一つが、円山応挙による杉戸絵です。特に、上流階級のペットとして愛された狆(ちん)の絵はとてもリアルで、現代的な感覚すら感じます。これは必見ですよ。

また、日野富子の木像も見所で、応仁の乱を引き起こした彼女の姿は、とても興味深いものがありました。

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庭園には「一本百樹」と呼ばれるもみじの巨木があり、紅葉時には見事な景観を見せてくれる様です。残念ながら訪れた時にはまだ緑のままでしたが、特別公開の終盤頃にはきっと綺麗に色付いている事でしょうね。

特別公開は平成18年11月30日まで行われています。拝観料は大人600円、小人300円、拝観時間は午前10時から午後4時までとなっています。


2006年11月 8日 (水)

京都・洛北 大徳寺納豆

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納豆と言えば、ほとんどの人はあのネバネバと糸を引く納豆を思い浮かべるでしょうね。でも、京都で納豆と言えば、この大徳寺納豆の事を指す事がほとんどだったのです。

「だった」と言うのは、以前は関西では食べられる事はなかった糸引き納豆が、コンビニやスーパーで普通に見られる程に食卓に浸透したためで、今では大徳寺納豆を思い浮かべる人の方が少数派になっているかも知れません。

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大徳寺納豆もやはり大豆から作られるもので、糸引き納豆が納豆菌によって発酵させるのに対し、こちらは麹菌で発酵させるところに違いがあります。ご覧の通り出来上がりは真っ黒になるのですが、菌の違いによって随分と異なるものなのですね。

味の方はと言うと、味噌の味に一番近いと言うと判るでしょうか。ただ、味噌よりもずっと凝縮された味で独特の風味があります。そして、仕込みの段階でかなりの塩を使うせいかちょっと塩辛いですね。

食べ方としては、そのままでお茶請けや酒のつまみ、ご飯のおかずになります。お茶漬けに入れても美味しいですよ。また、調味料としても使う事が出来て、チャーハンの塩代わり、味噌ラーメンの隠し味など、幾通りものレシピがある様です。

食べ物ですから、人によって好き嫌いはあるでしょうね。特に、独特の風味があるせいで、始めは取っつき難いかもしれません。でも、思い切って食べると、意外に美味しい事に気が付きます。味が濃いので一度に沢山は食べられませんが、元々保存食であり、そのままで1年間は保つと言いますから、少量ずつ、様々に工夫しながら食べていくのが良いでしょうね。

大徳寺の門前にいくつかの店が並んでおり、一包み600円から800円程度が相場でしょうか。一番有名なのが大徳寺一久で、精進料理のお店としても知られていますよね。昔ながらの京都の味として、一度は味わっておかれても損は無いと思いますよ。

2006年11月 7日 (火)

京都・洛中 信長ゆかりの庭 ~真如院~

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堀川五条は幹線道路が交わる交通の要衝、一日中行き交う車で溢れています。そこから、二筋西に入ったところが猪熊通。直線距離にしてわずか100m程離れているに過ぎませんが、堀川五条とは対照的なとても閑静な界隈が広がっています。その猪熊通に面しているのが真如院。かつてこのあたりで偉容を誇っていた日蓮宗大本山本国寺の塔頭です。

本国寺は妙顕寺と並ぶ京都法華宗の双璧とされ、六条門流と称されていました。その寺域は広大で、西本願寺の北に隣接し、五条通を越えて松原通にまで達するという広さを誇っていました。真如院もかつてはその境内の一角にあったのですね。ところが、明治以後本国寺の寺運は急速に衰え、昭和46年に至って寺域を維持する事が出来なくなり、土地を売却して山科に移転してしまいます。

本山は移転しましたが、塔頭はそのまま残されてしまったのですね。真如院がどこか唐突な感じがするのは、そういった経緯があるせいなのでしょうか。

真如院は1535年(天文4年)に日映上人によって開創されています。1568年(永禄11年)に織田信長が上洛を果たした時、この寺に枯山水の庭園を築き、足利義昭を招きました。義昭は無類の庭好きとして知られ、信長は義昭の機嫌を取るために庭を整備したのですね。

この庭は都林泉名所図絵にも描かれており、江戸時代にはかなり知られた存在だった様です。庭の周囲の築山には高木が繁茂し、とても洛中とは思えない景色だった様ですね。しかし、明治以後は荒れるに任される様になり、また寺域も減少してかつての面影はすっかり失われてしまいました。昭和24年には、猪熊通を挟んで西側の現在地に移転しています。

そして、昭和36年に庭の復元が計画され、重森三玲氏によって整備されたのが現在の庭です。広さはかつての数分の一程度しかありませんが、都林泉名所図絵に描かれた絵に出来るだけ忠実に再現されているとの事です。

この庭の特徴は、白砂の代わりに小板石を敷き詰めて川を表現しているところにあり、立体的な川面が印象的です。荒々しい中にも妙にリアルで、川の流れが目に見えるかの様ですね。

この庭園にはまた、義昭が烏帽子を掛けたという烏帽子岩、義昭遺愛とされる瓜実灯籠、両側から子供を呼ぶ様子を表すという父・子・母の文字が刻まれた呼子手水鉢があります。

真如院は撮影禁止のため内部の写真は無く、テキストベースでしかお伝え出来ないのが残念ですね。

真如院は普段は非公開で、毎年秋に一週間程度特別公開されます。今年は既に公開時期は終了してしまっており、興味のある方はまた来年の公開を狙って下さい。他にはあまり無い形式の庭ですから、一見の価値はあると思いますよ。

2006年11月 6日 (月)

秋のきらめき ~コスモス~@秋味ぶろぐ

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明日は立冬だというのに、未だ盛りの様に咲き誇るコスモス。今日もほとんど夏日というくらいに暖かい日が続いているからでしょうか。

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でも、日差しはやはり秋ですね。斜めに射す光は、鋭い様でも夏の力強さはありません。

明日は寒気が流れ込み、一気に冷え込むとか。やっと季節通りに戻るだけですけど、暖かさに慣れた身体には堪えるでしょうね。風邪などお召しになされぬようご自愛下さい。

2006年11月 5日 (日)

京都・洛東 本因坊の寺 ~寂光寺~

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仁王門通は琵琶湖疎水縁の道。動物園や美術館が建ち並ぶ文化ゾーンに沿い、緑と水が調和した素敵な道です。その通りを西に向かって東大路通を越えると、今度は幾つもの寺院が建ち並ぶ界隈に変わります。あたかも東の寺町と言えるくらいの密集度ですが、これにはちゃんと理由がありました。

話は江戸時代の中期に遡ります。1708年(宝永5年)3月8日、京都は宝永の大火と呼ばれる大火事に見舞われます。およそ当時の街の北半分を焼き尽くした火事は、京都御所をも焼き払いました。当時、御所の周辺には公家屋敷が建ち並んでいたのですが、御所の再建をするにあたって幕府は、公家屋敷と御所の間の通りを拡幅し、防火の役に立たせる事を考えました。そして、その道幅分だけ御所の区域を拡大するため、周辺にあった寺院や町屋を立ち退かせ、代わりの地として鴨東の地を与えたのです。その時、寺町にあった寺院群が集団で移転してきたのが、現在の仁王門通の界隈だったという訳です。

この御所の拡幅とそれに伴う町屋の移転はその後も行われ、元の町にちなんだ新高倉通、新富小路通などの通り名が今もこの界隈に残されています。

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寂光寺もまた、寺町からこの地へ移転してきた寺の一つでした。創建は1578年(天正6年)の事で、日淵によって開かれた日蓮宗の寺です。始めは室町出水の地にあり、秀吉の命によって寺町二条に移転しました。

日淵の甥、日海は碁の名手として知られた人で、当時無敵の強さを誇り、20歳の時に織田信長から「まことの名人」と称され、信長の上洛の都度に出仕する様になります。本能寺の変の前夜も信長の御前で対局しており、滅多に出来ないとされる三劫が生じ、不吉を予感したと伝えられます。信長の死後は秀吉に仕え、囲碁の法度を任せるという朱印状を受けました。1598年(慶長3年)に日海は日淵から寂光寺を譲り受け、塔頭の本因坊を得ます。そして、江戸幕府の成立後、家康の招きに応じて江戸に移り、これ以後本因坊算砂と名乗る様になりました。算砂は名人碁所となり、以後本因坊家が囲碁の家元として続いていく事になります。

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今も囲碁のタイトル戦の名称として残る本因坊とは、この寺の塔頭の名称だったのですね。残念ながら本因坊という塔頭は現存していませんが、境内には「第一世本因坊報恩塔」という石碑があり、この寺が囲碁興隆と深い因縁を持つ事を伝えています。また、墓地には一世算砂、二世算悦、三世道悦の三人の家元の墓があり、囲碁に興味のある人は、一度は訪れておきたい寺ではないでしょうか。


2006年11月 4日 (土)

京都・洛東 仁王門通 ~頂妙寺~

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平安神宮の大鳥居の南、琵琶湖疎水沿いに走る道を仁王門通と言います。その通り名の語源となったのが、この頂妙寺の仁王門なのですね。この仁王門の右には持国天、左には多聞天が安置されています。実は私、長い間仁王門とは平安神宮の南門の事だろうと思ってました。でも、応天門のはずなのに変だなとは思っていたのですが...。

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頂妙寺は日蓮宗の寺で、日蓮宗洛中8カ寺本山の1つに数えられます。開山は日祝上人で、1473年(文明5年)に土佐の守護であった細川勝益の帰依を得て開創されました。当初の寺域は四条富小路のあたりだったのですが、その後変遷を重ねて安土桃山期には高倉中御門の地にありました。しかし、1673年(寛文13年)にさらに移転を命じられ、現在の地に落ち着いています。1788年(天明8年)の大火によって当時の堂宇は失なわれており、現在の建物はその後に再建されたものです。

境内には銀杏の木が多く、黄葉がとても綺麗な事で知られています。10月末に訪れた時はほんのりと色付き始めたばかりでしたが、一週間が過ぎてさらに色付いている事でしょうね。見頃はやはり11月半ば以降になるでしょうか。

場所は三条京阪の近くになりますが、観光ルートからは外れており、わざわざ訪れる人はあまり居ないでしょうね。でも、この付近には寺が多くあり、岡崎界隈への行き帰りに歩いてみると何か他にも発見があるかも知れませんよ。

2006年11月 3日 (金)

京都・洛東 水辺の風景 ~岡崎・琵琶湖疎水~

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京都・岡崎を流れる琵琶湖疎水沿いの歩道は、水辺の素敵な散歩道。その道の途中で見つけた一足早い紅葉です。葉の形からするとカエデの一種の様ですね。

ただ、せっかくの歩道が工事中なのが残念でした。早く終わると良いのですけどね。
(平成18年10月28日撮影)

2006年11月 2日 (木)

京都・洛東 狛ねずみが居る境内 ~大豊神社~

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大豊神社はこじんまりとした神社で、どこにでもある氏神様と変わらない雰囲気のお社です。しかし、その歴史は古く、開創は平安時代にまで遡り、皇室の勅願社として崇拝されていたという由緒正しき神社なのですね。そして、現在の何倍もの境内を持つ大社だったのですが、度重なる災害によりかつての偉容は失われ、いつしか今の規模にまで縮小してしまったのです。

でも、東山の片隅で忘れられた様だったこの神社にも、最近は多くの人が足を運ぶ様になりました。そのお目当てはこの狛ねずみにあります。

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大国社の社前にあってお社を守る狛ねずみは、大国主が草原で火に囲まれた時、その難儀をどこからともなく現れた鼠が救ってくれたという神話に基づくものです。

2体の狛ねずみのうち、向かって右にあるねずみ(上の写真)が持っている巻物が知恵を表し、左にあるねずみ(下の写真)が持っている球状のものが酒の入った珠で長寿を表すとされます。

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こちらは、日吉社を守る狛猿です。一見して日吉大社の神猿と似ていますが、御幣の代わりに鈴と扇を持ち、烏帽子を被っていないなどの違いがあります。やはり、この神社独自の狛猿と言った方が良いのでしょうね。

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こちらは、愛宕社を守る狛鳶。愛宕神社の神の使いがこの鳶である事を示している様ですね。

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そして、お稲荷様もちゃんとあります。これだけバラエティに富んだ狛犬のレパートリーがある神社は、他にはあまり無いでしょうね。かつてここが大社だった頃の名残なのか、遊び心のある宮司さんが居たということなのか、ユニークな空間である事は確かです。

大豊神社もネットやガイドブックで紹介されてすっかり有名になったらしく、この日もひっきりなしに人が訪れていました。それでも静かな雰囲気が壊れる程でもなく、秋の風情をたっぷりと味わえた素敵な場所でした。


2006年11月 1日 (水)

京都・洛東 ススキのある光景~大豊神社~@秋味ぶろぐ

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大豊神社では秋の七草が植えられていて、秋の風情を楽しめる様に工夫されています。七草はそれぞれ旬の時期が異なりますが、10月の末に一番の盛りだったのはススキでした。

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ススキがあるだけで、いかにも日本の秋という風情になります。鮮やかな花がある訳でもないのに、これだけ季節感を演出できる植物は、そう多くはないでしょうね。

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一見すると、手入れのされていない荒れ果てた境内の様に見えますが、そこはちゃんと計算ずくで整備されている様です。野趣に富んだこの境内は、他のどの季節よりも秋が一番似合いそうですね。

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