2013年8月20日 (火)

京都・洛北 ガーデンミュージアム比叡 8.12

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平成25年8月12日、あまりの下界の暑さに比叡山へと避暑に行って来ました。この日の京都市内の最高気温は38度、比叡山は848mですから、標高差から考えればおよそ5度近く低い33度程度だったのかな。33度なら結構な暑さなのですが、爽やかな空気と風に恵まれていたので、なかなか快適に過ごす事が出来ましたよ。

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まず訪れたのがガーデンミュージアム比叡です。真夏は花の少ない季節なのですが、それでもこれだけ咲かせているのですから大したものではあります。

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主力はこの黄色いルドベキアでした。下界でも炎天下に咲いている、暑さに強い植物ですね。

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ミソハギも夏の花です。和風の花なのに、こうした洋風花壇にも似合うところが面白い所です。

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ガーデンミュージアムは印象派の絵画をモチーフとした庭園です。中でもモネの庭を復元したというこの池は睡蓮が咲き誇っており、さながらモネの絵の実物を見ているかの様でした。名画を思わす、なかなかの景色でしたよ。

次は延暦寺へと向かいます。

2013年8月19日 (月)

京都・洛東 小野小町縁の地 ~随心院~

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観修寺の後、近くの随心院を訪れてきました。ここも来るのは初めての場所です。

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随心院は真言宗善通寺派の大本山です。開創は正歴二年(西暦991年)の事で、仁海僧正によって開かれました。当初は牛皮山曼荼羅寺と言い、随心院はその子院として建てられました。寛喜元年(西暦1229年)に後堀河天皇より門跡の宣旨を賜り、以後「隨心院門跡」と称する様になります。

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随心院は次第に堂塔が整備され隆盛を誇るようになったのですが、応仁の乱によって全ては灰燼に帰してしまいます。その後は京洛の地を転々としながらわずかに命脈を保っていた様ですが、慶長四年(西暦1599年)に故地に戻る事が出来、本堂が再建されました。そして、九条二条両宮家より門跡が入山する様になり、両宮家の寄進を受けて再建されました。

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今は本堂、表書院、奥書院、庫裏などの伽藍のほか、医王門、長屋門などを有し、整った景観を保っています。御本尊は如意輪観世音菩薩で鎌倉期の作とされます。六臂の半跏像ですが、とても整った姿の美しい仏様ですね。この御本尊のほか9体(だったかな)の仏様が本堂に並んでいるのですが、なかなか見応えのある須弥壇でしたよ。

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随心院はまた小野小町の縁の地としても知られます。寺の由来とは直接の関係は無いのですが、境内が小町の邸宅跡に相当すると考えられているのですね。この辺りは小野の里と言い、小町の出身である小野氏が栄えた地でした。

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小町が住んでいた事を示す遺跡として小町化粧井戸があります。その名の通り、小町が化粧用に愛用した井戸と伝えられていて、今でも水が湧き出ていました。

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小町と言えば深草少将の悲恋が思い出されます。その少将の百夜通いの舞台となったのがここだったとされるのですね。少将の屋敷があったのは深草の地、そこから山を越えて九十九夜通い詰め、あと一夜で思いを遂げるという時に力尽きてしまったのでした。

写真は文塚で、少将をはじめ当時の貴公子達が小町に宛てた恋文を集めて埋めた場所とされています。

このほか小町縁の地を示すものとして、若い頃の小町の像や年老いた卒塔婆小町の像などが展示されていましたよ。

随心院は梅の名所としても知られます。次は梅の花が咲く頃に来てみたいですね。

2013年8月18日 (日)

京都・洛東 真如堂精霊送り灯ろう供養会2013

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大文字の送り火と同じ日に、真如堂で行われるのが精霊送り灯ろう供養会です。祖先の名前を書いた灯籠を奉納し、それを大の字に並べて読経で供養するという法要ですね。

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大の字に並べるようになったのは2008年の事で、それ以前は放生池に灯籠を浮かべていたそうです。ただ、狭い池をくるくると灯籠が回るだけで、今ひとつぱっとしなかったため、今の形に改められたのでした。

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法要は午後7時30分から始められ、読経の開始と共に灯籠に灯が入れられていきます。ここでは流行のLEDではなく、昔ながらの蝋燭が使われており、一つまた一つと火が点けられて行きました。

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法要が始まって暫くすると、参列者による焼香が行われます。基本的には灯籠を奉納した人たちが行うものなのでしょうけど、私も一緒に拝ませて頂きました。ただ、最初はやはり混むので、大文字が点火されたのを見届けた後、誰も居なくなった本堂に戻って一人で焼香して来ました。これって待たなくて済むので、結構良い方法ですよ。

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お盆も終わり、祖先の霊を送れば夏も終盤に入ります。夏休みの子供達も宿題の始末に追われている事でしょうね。季節の変わり目が見えてくる、そんな時期を迎えました。

2013年8月17日 (土)

大文字送り火2013 ~神楽岡~

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昨夜の大文字の送り火、今年は神楽岡に行ってきました。まだ行けていない船形にしようか、妙にしようかと散々迷ったのですが、結局一番慣れたところに落ち着きました。

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ここは真如堂がある事が大きいですね。境内にはベンチがあるので座って待てるし、大文字の前に灯籠供養もあるので、ただ待っているだけというポイントとは違う時間の使い方が出来るのです。それにその気になれば、鳥居形や左大文字、さらには法の字までも見る事が出来ます。また、墓地からは船形も見えると法要の説明時にアナウンスされていたのですが、その場所はちょっと判らないのですね。今度行った時に確かめておこうかな。

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神楽岡は大文字を見るには一番良いポイントで、そこかしこから眺める事が出来ます。ここは一番東よりの場所で、特大の大文字を見る事が出来ますよ。

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そして、もう一つ法の字も見る事が出来ます。少し遠いけれど、これだけはっきり見えれば言う事はないですね。

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神楽岡では、東に開けた道ごとに、それぞれ近所から集まった人達が送り火を見ていました。出町あたりだと凄い混雑のために殺気立って来るのですけどね、ここではのんびりとした時間が流れていました。駅から離れているので少し不便ですが、静かに大文字を見送りたいという人にはお勧めのポイントですよ。

2013年8月16日 (金)

京都・洛東 蓮2013 ~観修寺 8.11~

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東寺から一気に観修寺まで移動しました。結構離れた場所ですが、近鉄と地下鉄を乗り継げば、案外楽に行く事が出来ます。

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観修寺も初めて訪れる場所です。市内から離れた場所なので、どうしても足が向かなかったのですね。今回は蓮が綺麗に咲いていると聞いたので、訪れてみる気になったのでした。

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蓮が咲いているのは氷室池。平安時代に、この池に張った氷を宮中に献上し、その厚さによって五穀豊穣を占った事に由来する名前なのだとか。この日は水面を覆い尽くすように蓮が広がっていました。

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蓮の種類は東寺と同じになるのかな。八重の豪華な花ですね。東寺よりは進行が早いようで、半ばは散った後の様でした。

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観修寺は真言宗山階派の大本山。開創は平安時代の中頃にまで遡り、醍醐天皇の母の菩提を弔う為に開かれました。南北朝時代に宮門跡寺院となり、今に至るまで格式の高さを誇っています。拝観は庭園に限られており、宸殿や書院の内部を見る事が出来ないのは残念ですね。

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この日は象鼻杯という催しも行われていました。これは蓮の葉を盃に見立てて、茎を通して飲むという趣向です。蓮の葉を加えた様が、さながら象が鼻を持ち上げた姿に見える事からこう呼ばれる様になったのでしょう。本来は日本酒を注いで貰って飲むものですが、朝から酔っぱらう訳にもいかないと思ったので、スポーツドリンクにしておきました。

いざやってみると、結構飲みにくいものですね。相当強く吸わないと、口まで下りてきてくれません。日本酒でこれをやったら、結構酔いが早く回るんじゃないかな。蓮の葉は池から採ってきたばかりのものでしたが、あまり香りはしませんでした。やはりスポーツドリンクだと、人工的な味が付いているぶん、分かり難いのかな。

でも面白い経験が出来て良かったです。観修寺では明日17日にも行われるので、興味のある方は行かれてみては如何ですか。


2013年8月15日 (木)

京都・洛南 蓮2013 ~東寺 8.11~

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平成25年8月11日の東寺です。この日は宝蔵を囲む掘割で蓮が盛りを迎えていました。

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8月も半ばに差し掛かり、そろそろ蓮も終盤かなと思っていたのですが、ここはそうでもないですね。むしろこれからが盛りになりそうな勢いでした。

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ポイントによってはすっかり終わっている所もあり、蓮も種類によって早い遅いがある様ですね。この八重の花は、きっと遅咲きに属するのでしょう。

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その一方で、ぽつんと一重の花も咲いていました。蓮は種類が多すぎて、どの花がどんな咲き方をするのか、今ひとつ把握出来ていません。一度体系的に勉強してみようかな。

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さすがに東寺だけあって、信心深い人が多いですね。朝早くから熱心にお経を上げている人が大勢いましたよ。

東寺の蓮はまだ盛りが続いていると思われます。今年の蓮をまだ見ていないという人には、お薦めのポイントですよ。

2013年8月14日 (水)

京都・洛東 夏の散策 ~祇園白川~

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祇園町北側でも、白川の周辺は伝統的な街並みが残る界隈です。これは南側とは事情が異なり、行政によって保存地区に指定された結果ですが、外から見ている限りではその違いは判りません。

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中でも、この切り通しは格別な風情を感じます。この狭い通りが、昔ながらの情緒を醸し出しているでしょう。

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そして、季節を問わず、灯ともし頃が最も風情を感じる時間帯ですね。祇園は夜の町、乾いた昼から艶やかな夜へと変貌する瞬間だからでしょうか。

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それにしても、この界隈も観光客が増えましたね。ドラマやCMで何度も取り上げられたせいでしょうか、何時行っても人だかりがする様になっています。人が居ない写真を撮るのは、至難の業になって来ました。

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辺りが暗くなるにつれて、歩く人の姿が観光客から水商売人、そして酔客へと変わって行きます。これから長い祇園の夜が始まって行くのですね。

2013年8月13日 (火)

京都・洛東 夏の散策 ~祇園甲部~

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祇園甲部歌舞練場に行く道すがら、祇園甲部の町中を歩いてきました。花見小路は観光客で溢れていますが、一本道を入れば静かな佇まいを保った街並みを歩く事が出来ます。

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一口に祇園甲部と言ってもとても広く、四条通を挟んで南北に広がっています。そのうち、四条通の北側では保存地区を除いて雑居ビルの立ち並ぶ界隈に変わっているのに対し、南側では昔ながらのお茶屋街が姿を止めています。

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これは八坂女紅場学園の存在が大きいと言われます。祇園町南側の土地の大半はこの女紅場学園の所有であり、新規に参入する店の経営者は学園との間で借地契約を交わす事になります。そして、その際に資格審査が行われ、かつ店の形態についても祇園の雰囲気を壊さないようにとの誓約が交わされるのだとか。そうやって、この景観は守られてきたのですね。

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今は学園の他に地域住民が運営する協議会があって、住民主体で景観維持に努めているそうです。行政主導ではなく、住民の手で町が守られているというのは、花街の持つ伝統の力が今もなお息づいているという事なのでしょう。たぶん、全国的にも希有な例なのでしょうね。

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北側については、女紅学園の影響力が及ばず、伝統的な街並みは消えてしまいました。これはなぜかと言うと、南側は明治以前は建仁寺の境内であり、学園の成立時に一括して払い下げられたという経緯があるからです。北側は古くからの茶屋町であったため個人所有であり、誰に制限される事なく乱開発が進んだ事から、今の様な雑然とした姿になってしまったのでした。

明治以後に成立した南側が伝統的な街並みを保ち、より古い伝統を持つ北側はかつての街並みを失ってしまったというのは歴史の皮肉としか言いようが無いでしょうね。この素敵な景観が何時までも続いていくようにと願うばかりです。

2013年8月12日 (月)

京都・洛東 第38回京の夏の旅 ~祇園甲部歌舞練場~

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毎年夏に行われる京の夏の旅、今年は祇園甲部歌舞練場の特別公開に訪れてきました。

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ここは前は何度も通っているのですが、中に入るのはほぼ初めてですね。特に庭園があるのは知っていたので、今回の特別公開には期待していました。

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公開されているのは歌舞練場の本館ではなく八坂倶楽部で、大正五年に大正天皇即位の饗宴場として建てられたものです。現在は茶会の待合いとして使われているのだとか。この二階は132畳敷きの大広間で、舞台まで付いた舞台座敷になっているそうです。

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展示としては、都おどりに使う衣装や小道具類がありました。この衣装は毎年新しく誂えられるそうで、着物は京友禅、帯は西陣織の逸品が揃っているそうです。

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庭園は池泉回遊式で、祇園の真ん中とは思えないほど緑に溢れた空間ですね。今は真夏なので花は特に無かったですが、春から初夏にかけては桜やツツジなどが咲いて綺麗な事なのでしょう。

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また、ここは織田有楽斉の邸跡とも伝えられており、その事を記念して国宝の茶室「如庵」の名を冠した茶室がしつらえられています。

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このほか、祇園を撮り続けている写真家溝縁ひろし氏の写真展があり、興味深く拝見しました。いつか氏の様な写真を撮ってみたいと思う様な作品ばかりでしたね。

祇園という花街の奥座敷を覗いてみたいという人にはお勧めの特別公開です。期間は9月30日までですから、まだまだ余裕がありますよ。


2013年8月11日 (日)

京都・洛南 黄檗山万福寺 その2

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三室戸寺ほどではありませんが、万福寺でも蓮が咲いていました。放生池は蓮の葉で覆われていましたし、参道沿いにも多数の鉢植えが並べられています。その割に花数が少なかったのが残念でしたけど、タイミングが合えば綺麗な光景が見られた事でしょうね。

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さて、大雄宝殿には釈迦三尊像が収められています。中央が釈迦牟尼仏、向かって右が迦葉尊者、左が阿難尊者ですが、これは禅宗ならではの組み合わせとされます。

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そして、周囲には十八羅漢像が配置されています。羅漢は修行者とされますから描写が生々しく、まるで生きている人たちがそこに座って叫び声を上げているかの様でしたよ。

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大雄宝殿の背後にあるのが法堂です。ここは説法をする場とされています。

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この法堂は、匂欄が面白いですね。卍くずしという独得の文様で、いかにも中国風の装飾になっています。

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僧侶の食堂である斉堂の前にあるのが開板です。魚梆とも書き、木槌で叩いて時を知らせる法具なのですが、ある意味万福寺の象徴でもありますね。これが鳴る音を聞いてみたかったなあ。

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一般の拝観者が行けるのは法堂の前までで、それ以上先には行けません。そこからは龍の胴体を思わす回廊を戻る事になります。

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その回廊の途中にあるのが合山鐘です。なんでこんなところにと思う程、唐突に現れますよ。除夜の鐘はここで撞かれるそうですが、万福寺では108に止まらず、参拝者全員が鳴らせるまで撞き続けるそうです。

この先には開山堂があり隠元禅師が祀られているのですが、写真を上手く撮る事が出来なかったので省略します。

万福寺はとにかく広くて建物も沢山あるので、一度ではとても掌握出来ませんでした。晋茶料理も一度食べてみたいですね。また機会があれば違った角度から紹介したいと思っているところです。

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